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短歌と電子書籍 [短歌]

『短歌と電子書籍』
ー 第二の出版革命への期待 ー

「ちぬの海』2014年1月号 より

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本日(12月25日)、ちぬの海短歌会の同人誌『ちぬの海』の 2014年1月号が届きました。
今回は、編集人の伊藤佐重子先生からの依頼で、エッセーを寄稿しました。
ご一読いただければ、嬉しく思います。
(文章の年月日は、来年の1月時点での記述です。)

短歌の方は、長男が二年半前にハイチでのPKO(震災復興の平和維持活動)から帰国した頃までは投稿していたのですが、それから、二年ほどお休みしていました。
久しぶりの短歌の投稿は、孫娘のことと次男の結婚のテーマの13首となりました。

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「ちぬの海』2014年1月号 より


『短歌と電子書籍』
ー第二の出版革命への期待ー
        井草晋一

『金なきゆえ』
金なきゆゑ詩集をあみえず
つまと かなしみてかたり
わづかづつ かねをため
いつの日か わが集を
いださんとねがふ

 これは、詩人の八木重吉の詩(うた)です。彼は、多くの短歌を書き、また、心を深く探られるような詩を残した一人のキリスト者です。

 平成五年(一九九三年)十一月号の「ちぬの海」に『八木重吉と短歌』という一文を寄稿し、この詩を引用致しました。ちょうど二十年前のことです。その前年より、加古川市の教会員宅で開催されていた「ちぬの海短歌会」に参加するようになり、その頃「わがよろこびの頌歌(うた)はきえず」の本で八木重吉の短歌や詩を初めて知りました。
 『金なきゆえ』の詩を読んだ時、彼とその妻の希望と悲しみ、願いといったものに心を打たれ、「だれでも高額な費用をかけずに詩集や短歌集、自叙伝、小説などを出版できればいいな。」と思わされました。
 それから、インターネットの時代になり、私も二〇〇一年からホームページで短歌などをアップし始めました。ワープロやパソコンで文字を打ちメールなどで文字データを印刷会社や出版社に送っても、まだ、安価で本の出版ができる時代は訪れませんでした。自費出版の場合、三十万から二百万円程かかります。

 二〇一〇年五月にAPPLEから初めて手のひらに乗るパソコン、iPad(アイパッド)が発売された時、「電子書籍」というもので本の出版が可能となったこと。また、前年にこれも世界で初めて発売された携帯電話サイズの小型パソコン(スマートフォン/スマホ)のiPhone(アイフォーン)でその本を読むことができることを知ったのです。
試行錯誤で最初の電子書籍『剣道と信仰の架け橋ー短歌ー』と短編小説『御巣鷹の夏』を完成し、同年の六月に電子書籍のサイトから出版(公開)したのでした。
 いよいよ、ほとんど無料で本(電子書籍)の出版が可能となった時代、グーテンベルクが活版印刷を発明した一四四〇年代からすると、「第二のグーテンベルクの出版革命」が到来したのです。
 
 三年前の十月五日に「電子書籍の広場」のサイトを開設し、電子書籍の出版社として「ピヨ・イーパブ・コミュニケーションズ」を創立しました。昨年の三月にAPPLEの電子書籍出版のID(ナンバー)を取得し、六月には日本語縦書きの電子書籍「短歌集『緑風讃歌』」をアイブック・ストアから出版しました。

 これから、「ちぬの海短歌会」の同人の皆様の「短歌集」の電子書籍出版のお手伝いをさせて頂けますなら、嬉しく思います。新たな年に期待しつつ。



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